卯歳一代様
青森県弘前市大字銅屋町63番地20 最勝院
重要文化財の五重塔としては日本最北端にあり、文化財指定の説明に「実に東北地方第一の美塔なり」と賞賛されたという五重塔を見に行ったらウサギがいた。仏教のお寺ではあるけれど、狛犬よろしく山門の前に並んで門番を務めている。
本堂前の常香炉を支えていたり、弘法大師のお供をしていたり、境内のあちこちにもたくさんのウサギがいる。どうやら、山門に掲げられた「卯歳一代様」という言葉に関係があるらしい。
津軽地方には「一代様」という自分の生まれた年の干支を守り神とする信仰があるのだそうだ。
最勝院はご本尊の文殊菩薩が卯年の一代様とされており、初詣はもとより子供が生まれた時のお宮参りや、受験・就職などの人生の節目に卯年生まれの人がお参りをする風習が今も続いている。
初詣の時にはそれぞれの一代様にお参りしなければならないので、グループで行く時には大変そうだな。友人関係なら年が近くて同じ一代様になるかもしれないが、家族の場合は親子、兄弟で違うことが多いだろう。別々に行くのか、一緒にスタンプラリーみたいに回るのか。七福神めぐりみたいな、年始恒例行事として楽しんでいる家族もいるかもしれない。