二口街道
宮城県仙台市太白区秋保町馬場

秋保大滝を過ぎ釜淵などの峡谷を横に見てすっかり山の中に入ったと思っていたら、急にあたりが開けて集落が現れたのには驚いた。集落の入口に「野尻足軽集落跡」と書かれた教育委員会の説明板が立っている。

ここまで走ってきた県道62号は二口街道とも呼ばれ、仙台と山形を結ぶ最短ルートとしてかつては人や物資の往来が盛んな道だった。軍事的にも重要な道だったので、藩政時代には野尻に番所が置かれ往来の監視をしていたのだそうだ。
集落を過ぎるともう家は無く本当に山道になった。道は芭蕉の句で知られる山寺(立石寺)へと通じている。峠越えの林道はつづら折りの急登が続き冬には通行止めになる難所だ。
道の先に大きな岩山が見えた。磐司岩と言い、高さ80m~150mの柱状節理の岩壁が3km以上の長さにわたって連なっている。
磊々峡から始まった岩づくしの旅のフィナーレを飾るにふさわしい絶景なのだが、あそこまで行くのは無理そうだな。
