2025年11月10日(月)

思い出の作品

宮城県仙台市青葉区本町2-21 錦町公園

集う

パブリックアートは哀しい。

野外で雨風に打たれ、多くの場合人の目を惹くこともなく放置される。駅前や公園の片隅で、時には立て看板やゴミ、放置自転車に埋もれていることすらある。

作品

そして施設の解体や再開発のタイミングで何の予告もなく廃棄されてしまう。

モナリザのように美術館に大切に飾られ何百年も永らえる作品がある一方で、時代とともに消費されていくものもある。どちらがいいということはないけれど、時々頭の中に?マークが浮ぶことがある。

錦町公園に展示されている二つの作品は、かつて仙台市の公共施設の外壁を飾っていたものだ。幸いにも建物解体時の廃棄処分を免れ、独立したアート作品としてここに保存されている。

通りすがりの旅人にはアート作品として、昔を知る人には当時の思い出をよみがえらせてくれる遺物として、見る人それぞれにいろいろな思いを抱かせる。幸せな第二の人生を歩むパブリックアートなのだ。

(キャプション) 集う | 和む